去る12月12日に横浜で開催されたRobben Fordのギタークリニックに行ってきました!
すでに欧米では数多くのクリニックを行っているRobbenですが、言葉の壁がある日本での開催は厳しいだろうなぁ……と常々思っていただけに驚くばかり。
整理券制の自由席ということで、早めに会場入りしたところ誰もおらず、何と整理券1番をゲット(笑)
もちろん最前列の中央席をゲット!
最良の席で世界レベルのレクチャーが受けられたのは一生の財産です。
盛りだくさんの一夜
クリニックの構成は……
・Robben自身についての話
・質疑応答
・ジャムセッション
・バンド演奏
の4部構成。
質疑応答では、”控えめな”日本人なのであまり手が挙がらないかと思いきや、予想外に活発な展開になり、Robben本人も喜んでいましたね。
その中で一番参考になる金言を挙げると……
「ギターソロは”ハンドペインティング”のように」
一筆書きの絵画のようになめらかにつながって流れる……
非常に抽象的な表現ではありますが、ソロを弾く際の一つの指針になりました。
ただ、自分で質問しないで言えた義理ではありませんが、もっと具体的に突っ込んだ質問が全くなかったのが残念でした。
例えば「あの曲のあの弾き方」とか「この曲のスケールは……」など。
次の機会があれば絶対に手を挙げるぞ!(笑)
やはり世界レベルは凄い
ジャムセッションでは、予め抽選で決まっていた4人のオーディエンスが一人ずつRobbenとプレイ。
皆さん緊張しながらも、Robbenの胸を借りて堂々と演奏していました。
皆さんの度胸は大したものです!
そして、数多くのギター関連の教則本やDVD映像、ギター雑誌への寄稿などでお馴染みのM氏も4人のうちの一人でした。
私自身、氏の著書をいくつも読んでおり、参考になる内容も少なからずあったので、以前より「どんなに上手い人なんだろう?」と思っていたのですが、Robbenとの実力の差に唖然……
まるでメジャーリーガーと町の少年野球選手くらいの差(笑)
「弾くフレーズがオシャレ」とか「指が速く動く」とか、そういったことではなく、本質的に”異次元のレベル”の演奏。
ワールドクラスの凄さをまざまざと見せつけられました。
やはりリズムです
個人的にRobbenのライブは来日の度に行っている身としては、彼のプレイの凄さはよく理解しているつもりですが、それでも毎回思うのが、とにかくリズムがすごい!ということ。
Robbenといえば、「トーンがいい」とか「ジャズとブルースの融合具合がいい」という観点からの評価は多いですが、私はそれら以上に彼のリズムの非凡さにもっと注目すべきだと常日頃思っています。
日本のRobbenファンでそれを認識している人ってほとんどいませんね……
このブログでも力説しているのが「プロとアマの差はリズムにあり」ということ。
Robbenのプレイを聴くたびにそれを痛感させられます。
どう凄いかって、もう言葉では表現できない……(笑)
強いて言えば、先ほどのM氏に限らず他の3人とも、リズムが”ぼやけて”いる感じ……。
Robbenはと言えば、リズムが”立っている”というか、”縦が聴こえる”というか……とにかくスゴいんです!(笑)
ミニライブも!
そして最後はバンドでのミニライブ。
「Everything I do gonna be funky」と「Cannonball Shuffle」の2曲をトリオでプレイしてくれました。
前説では、Robbenの気分次第でやるやらないは決まります……と言われていただけに嬉しかった!
興奮のひと時はあっというまに幕を閉じたのでした。
唯一惜しむらくは、通訳がひどすぎたこと……。
ギター用語や音楽理論に全く精通していない年配の女性だったのですが、Robbenが言わんとしていることが全然邦訳されていない……
幸い私は英語に不自由しないのですが、Robbenの本意が忠実に訳されていないので、何度もツッコミを入れたくなる場面が多々ありました。
例えば、Robbenが言った「オルタード・スケール」という言葉を彼女は「変化させたスケール」と訳しました。
確かに「オルタード」は英語の’Alter’「変える」という意味の単語で、その過去分詞’Altered’ということで「変化させた」と訳したのでしょうが、日本でも「オルタード・スケール」は「オルタード・スケール」とそのままで使いますよね?(笑)
「変化させたスケール」なんて言われても何のことやら……前後もつながらないし……。
一事が万事そのような感じだったので、英語が分からない方にとっては「??」だったのではなでしょうか……。
とにかく絶対に実現しないと思っていた日本でのRobbenのギタークリニックですが、内容的にはとても満足のいくものでした。
最後は全員で記念撮影↓↓
(主催者である吉野町市民プラザのI氏に掲載承諾を頂いております)
2回目を期待してやみません!