必聴プレイ!

近藤房之介 – 過小評価された偉人

 

日本のミュージックシーンの特徴の一つに、本当にうまい人が評価されないという点があげられます。

まあ、音楽業界もお金を稼がなくてはいけないビジネスなので、上手ければ誰でもプッシュしてくれるわけではありませんが、世間に音楽文化を広めるという役割を担う以上、やはり”本当にいいもの”をもっと紹介していくべきだと私は思っています。

実力的に「?」の人たちがメディアを賑わせてばかりいるか、世間はそれが”スタンダード”だと勘違いして、どんどんレベルが下がっていく……

そして、そのような低レベルの人たちがまた世間に出てくる……

まさに完全なる悪循環ですね(笑)

まだ本物はいます

今回はそんな日本のミュージックシーンに”喝”を入れていただくべくこの人を紹介しましょう(笑)

それは近藤房之介さんです!

近藤氏は知る人ぞ知る「ちびまるこちゃん」のテーマソングで一世を風靡したB.B.クイーンズのメンバーで、ボーカルの女性の隣でグラサン&大様ヒゲ姿でギターを弾きながらシャウトしている男性です。

ほとんどの方が「あ~あの人ね」と思ってくれると思いますが、実は近藤氏のミュージシャンとしてのキャリアはハンパなく長い実力派のシンガーなのです。

その歌声は「ちびまるこちゃん」のテーマソングでも垣間見れますが、あれは彼のほんの断片。

本当の彼はボーカリストとして天下一品の表現者なのです。

そんなかれの歌声を堪能できるライブアルバムGO BACK TO De BASIC THINGをご紹介します。

とにかく聴いてほしいのですが、その日本人離れした歌声は唯一無二、表現力は圧倒的です。

わたしも実際に何度もライブに足を運んでいますが、もう上手すぎて言葉も出ないほどです。

もともとブルース系を得意とする人で、ブルースに対する造詣もかなり深いだけあって、選曲もブルースファンならニヤリとしてしまう曲が目白押し。

彼が”師匠”として尊敬してやまないOtis Rushの”I CAN`T QUIT YOU BABE “で幕を開けるライブは、歌唱力。表現力がある人でなければ到底歌いこなせないナンバーのオンパレード。

後半にはB.B.Kingの”Rock me baby”まで飛び出し、もう笑っちゃうしかない感じです(笑)

ギターもA級

そんな近藤氏、歌だけではなくギターもAクラス。

3曲目のFreddie kingの名曲”Same old blues”では、入魂の泣きのギターを披露。まさに鳥肌ものです!

日本人でこの曲を歌って弾ける人がいるんだなぁ~と素直に感動。

もちろん、日本人でギターが上手い人はたくさんいますよね。

でも、ギターと歌の両方ともA級の人ってあまりいないんですよね……

どちらもやる人はたくさんいますが、だいたいどちらかに偏っている。

たとえば、Charさんなんてギターは上手いですが、歌が残念(笑)
(Charさんファンの方々、すみません)

その点、この近藤氏のバランスはすごくいいです!

やはり、歌心がある人ってギターの表現力があるんですよね。

それを体現してくれる人です。

ブルースファンのみならず、すべてのギターリストにぜひ聴いてほしい1枚です。

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