リズム

クリックを躍らせろ! – ギターのリズム上達への道

 

ギターの練習にメトロノームは絶対に欠かせないものです。

特にアマチュアの最大の弱点はリズムの甘さです。

逆に言えば、リズムがしっかりすれば、簡単にライバルと差をつけることが出来るのです!

メトロノーム、どう使いますか?

では、そのメトロノーム、どうやって使うのが効果的なのでしょうか?

巷の本などでよく見るのが「ドラムのスネアの位置、つまり2拍目と4拍目で鳴らすのが効果的!」というのがありますよね。

もちろん、ウラ拍を意識するのは大切です。

でも、近頃の人は、昔の人(?)に比べれば、無意識にウラ拍で感じているはずです。

ライブ会場での手拍子など、だいたい自然にウラ拍で叩いていますよね。

逆に言うと、そのような場所でオモテ拍(1拍目と3拍目)で叩いている人は、ある一定以上の年齢のはず???(笑)

本当のメトロノームの使い方

私が提唱したいメトロノームの使い方は、そういう表面的なことではなく、もっと深い話です。

まず、メトロノームのクリック音それ自体は、一定の周期で鳴りつづける、ただの無機質な音の連続です。

こちらがそれに合わせようとする演奏では、絶対にいいノリやグルーヴは生まれません。

にもかかわらず、ほとんどの方が、この使い方になってしまっています。

メトロノームに“合わせに”行っているんですね。

実際に弾いている本人も、「なんか変……」と感じているはずです。

テンポは何となく合っているけど、“合わせに”行っているので勢いが全くない演奏に……

メトロノームのテンポからずれないように、おっかなビックリの演奏……

そんなノリの死んだ演奏は聴くに堪えません。

では、どうすればいいか……

ズバリ、メトロノームを“躍らせて”やるんです!!

意識としては、自分の演奏によってメトロノームをグルーヴさせてやるという感覚です。

ノリやグルーヴは、自分で造りだすものです。

「カン、カン……」という無機的に連続するクリックに、命を吹き込んでやるイメージで演奏するのです。

とても感覚的な話なので、言葉で説明するのは難しいですが、ポイントは“クリックを躍らせる”というイメージです。

それによって、クリック音が躍り出せばしめたものです。

クリックをただの点の連続として捉えるのではなく、まるで人格を持った一人の打楽器奏者がそこにいて、自分の演奏によって気持ちよく打楽器を叩きながら踊っている……というイメージが持てれば最高です。

これこそが正しいメトロノームの使い方です。

そして、その時にあなたが感じる体の動きや感覚を体に覚えさせます。

その時のあなたの演奏は、間違いなくグル―ヴィーなものになっているはずです。

そのようにメトロノームを躍らせることが出来れば、間違いなく自分自身も気持ちいいグルーヴを感じながら演奏できるはずです。

実際にグルーヴ出来ているかどうかの判断基準は、何はさておき“自分自身が気持ちいいか”という至って単純なものです。

少しでも“しっくり行かない”と感じるのなら、残念ながらまだまだと言わざるを得ません。

その辺は、感覚で分かってくるはずです。

メトロノームに“合わせに”行くのではなく、自分のギターがメトロノームを“躍らせてやる”というイメージですよ!

スポンサーリンク

-リズム

執筆者:

関連記事

ギターは紛れもなく“打楽器”です!- そう考えれば上手くいく!

  このタイトルに「?」と思われた方も多いと思いますが、私はいたって真剣です(笑)。 もちろん、ギターは音程がある弦楽器であることはいうまでもありません。 今でこそ、ギターはバンドにおいて、 …

リズムを制する者はギターを制す!

  このブログの目的はギターリストの意識改革です。 読むだけで、みなさんの意識やイメージに変化をもたらして、上達につなげるのが目的です。 そのために、さまざまな側面からギターに対しての考え方 …

メトロノームは単なるテンポ養成マシーンではありません!

  前回はバックビートを意識したプレイが大切というお話をしました。 (以下参照ください) ギターは通勤電車で上手くなる!ギターを弾くときにはバックビートに強い意識をhttp://train- …

6弦から1弦は遠い? – スパっと斬るギターを!

  以前、ギターリストにとって力みは最大の敵であるというお話しをしました。 (「脱力 – 力みは最大の敵です!」参照) つまり、いかに体の力を抜けるか……“脱力”はギターリストのみならず楽器 …

音符は100%弾ききってから – 音価の意識でギターリストのリズムは変わる

  このブログでは、さまざまな視点からリズムの重要性を考察しています。 それは、アマチュアの最大の弱点がリズムの悪さだからです。 一にも、二にもリズムです! ということで、今回は“音の長さ” …