複数の楽器をこなすいわゆる”マルチプレイヤー”は数多くいますが、ギターと鍵盤という2大メロディー楽器をどちらも遜色なくこなすプレーヤーはそうそういないですよね。
でもやはり世界にはすごい人がいるんです!
両方とも高次元
それが今回ご紹介するLucky Petersonです。
”マルチ”と言うと、どちらか一方がメインで、もう一方はそれに劣る……というパターンが多いですが、彼の場合両方とも一流!
及ばずながら、彼と同じくギターとピアノの両方嗜む身としては、嫉妬心さえ抱いてしまいますね(笑)
アルバムLifetimeを聴けばそれは明らかで、ギターリストのアルバムなのか、鍵盤奏者のそれなのか迷ってしまいそうな逸品です。
特にハモンドのプレイは唯一無比。
それのみでも十分に聴くに値するクオリティです。
特筆すべきは、両楽器でのバッキングが完璧なところ。
プレイヤーの技量は、ソロよりもバッキングで判断できるものです。
その意味で、この人は一流。
そして更にダメ押しとばかりに、歌も上手い!
レーベルはGitanes。やはり並のアーティストでは相手にしてもらえないレーベルです。
雑多さがいい
アルバムを貫くイメージはブルースですが、ジャズのコンテクストで語ることも可能だし、ロック、ファンクの要素もちらつきます。
そして、何といっても”黒い”(笑)。
これが本当の”ブラコン”なのかもしれませんね。
全てを呑み込んで昇華すると、こうのなるのか?
Stingのカバー”We’ll Be Together”など、カバーの仕方の理想形も呈示してくれます。
かなり高いレベルで語れるミュージシャンであることは間違いないありません。
歌よし、演奏よし、トーンよし、選曲のセンスよし。
様々な楽しみ方が出来る好盤でおススメですよ!