「ギターは左手で弾け!」
これはとても大切な考え方です。
簡単に言うと、“弾く時は常に意識を左手におく”という意味で、いい音を出すために欠かせない、とても重要な考え方です。
以前採りあげた「脱力」という問題にも関わってくるので、じっくりとお読みください。
(以下参照ください)
それにしても、これはどういう意味でしょう?
右利きの人の場合、「左手」はネックを握る方ですよね?
そちらで「弾け!」とは……
もちろ、、左利きの人は、「右手」に置き換えて読んでください。
つまり、「ネックを握る方の手」に意識を置くということです。
左手主導・右手補助
では、早速やってみましょう。
まず、右手は全く使わず、左手だけで何か曲なりフレーズを弾いてみてください。
つまり、ネックを“叩く”かんじになりますよね。
これでは、当然ながら、しっかりとした音にはなりません。
ハンマリングやプリングを駆使して初めて、どんなフレーズなのかがぼんやりと分かる程度でしょう。
その時の、体の動きと、意識の仕方を体に覚え込ませます。
つまり、「僕は左手だけで弾くんだ!」という意識です。
あとは、弾くべき弦を右手に持ったピックで“触って”やるだけでいいのです。
左手で音を出して、右手はそのフォローをするという感覚です。
これが正に“左手主導・右手補助”の考え方です。
(もう一度言いますが、左利きの方は、その逆で読んでくださいね)
ギターの正しい弾き方はこれです
このメリットは計り知れません。
まず、これを体得できれば音がキレイになります。
ピッキングする右手は、あくまでも補助的な役割で弦を“撫でてやる”感じなので、そのまま脱力につながります。
脱力されたピッキングは、キレイな音生み出します。
弦をキレイに鳴らしてやるのに、必要以上の力はいりません。
さらに、力が抜けているので、動きが自由になります。
この点も見逃せませんね。
その結果、右手の力みが、どれだけピッキングの妨げになっていたかが見えてきます。
もう、いいことづくめですよね!
これこそが、ギターを弾く際の正しい弾き方・考え方なのです!
超高速フルピッキングでその名を馳せる、アル・ディ・メオラの右手を見ていても、明らかに脱力されているのが分かります。
もし彼の右手に少しでも力みがあれば、あれだけキレイに弾くのは困難でしょう。
それも、彼の場合、弦のテンションが高いアコースティックギターでのフルピッキングですから、脱力されていないと、弦のテンションに負けてしまい上手く弾けません。
実は、この考え方はプロベーシストの石村順氏も著書で提唱しているものす。
私自身、「左手で弾いてやった方が上手くいくな」と、おぼろげながら感じ始めていた時に、偶然にも氏の考え方に出会いました。
我が意を得たり!と膝を打ったのは言うまでもありません。
みなさんも、一刻も早くこの感覚を味わってみてください。
自分のレパートリーを、一度左手だけで弾いてみるのです。
かなり苦しいかもしれませんが、左手に意識を置くための訓練だと思って耐えます。
2~3度繰り返した後、そっと右手も添えてみてください。
何かしらの手応えを感じるはずですから!
“左手主導・右手補助”ですよ!!