Stevie Ray Vaughan以上に、亡くなったことが惜しまれるギターリストはいないのではないでしょうか?
初めて耳にしたときは、その豪快な奏法、縦横無尽な指板さばき、トリオとは思えない音の厚み、どれを取っても一級品Aクラスのスタイル。
もう完全にノックアウトされました!
この人からは、トリオバンドにおいてのギターの在り方を学びました。
この人のベストプレイを挙げると、もうホントにきりがありません。
強いて挙げれば……
アルバムSky Is Cryingに収められている”Little Wing”でしょうか。
彼が残した全楽曲のなかで間違いなくナンバー1です!
アルバム”The Sky is Crying”自体は彼の死後発表されたもので、アウトテイクを集めたいわゆる”寄せ集め”的コンピレーションだが、各楽曲の質は極上。
「なんでこれがアウトテイク?」
という曲のオンパレードで、正に”無人島に持って行くならこの一枚”です!
そのなかに収められている”Little Wing”は、あまりにも有名なジミ・ヘンドリックスのペンによる楽曲ですよね。
ジミヘンのオリジナルは歌モノですが、レイヴォーンはインストによって、非常に美しい世界観を表現し、ストラトの”おいしい”トーンを余すところなく出し切っています。
「ギターという楽器でここまで表現できるんだ……」と唸ってしまいます。
時には荒々しく、時にはささやくように……
彼の息づかいまで聴こえてきそうなほど繊細なトーン、タッチ。
その表現力にただただ圧倒されること必至のプレイです。
“名演”とはまさにこのことです。
ギターリストなら絶対に聞いておくべきマストプレイです!
まるでヘンドリックスが憑依しているかのような神々しさあふれるプレイは、”美人薄命”ならぬ、”偉人薄命”だな……という思いに至らしめる全ギターリスト必聴の名演です。