前回は2種類あるコピーの仕方のうちの一つである「掘り下げ型」を紹介して、コピーの有効性についてお話しました。
(以下参照ください)
今回はその第2段、「異種格闘技型」です!(笑)
畑が違うほど面白い
同じコピーでも、一つのアーティストを深く追求するやり方とは違い、異なるジャンルの音楽、もしくは違う楽器で演奏されたフレーズのコピーもあります。
それが「異種格闘技型」です(笑)
(別に名前に深い意味はありません……笑)
このコピーの仕方は、自分の世界を一気に解放してくれます。
そして、それはプレーヤーとしての個性を強めてくれます。
例えば、普段はロックをやっている人が、たまたま聴いたジャズの曲の中で、とてもクールなソロフレーズに遭遇。
早速コピーして、バンドでやっている曲の中で弾いてみたら、何の違和感もなくハマった、ということは普通にあることです。
私の大好きなギターリストであるロベン・フォードは、ギターリストでありながら、サックスをメインにした曲が大好きで、その音使いをギタープレイの参考にするそうです。
楽器が違えば、当然ながら音の運び方もまるっきり変わってきます。
サックスは4度間隔のフレーズが特徴の楽器ですが、確かにロベンのソロフレーズを分析してみると、明らかにサックスからヒントを得たと思われる4度フレーズが多々出てきます。
そういったことが個性につながるのです。
以上のように、前回の一人のアーティストを狙い撃ちで深く掘り下げるコピーと、ジャンルと楽器を超えてのコピー、両方を上手く使い分けて、自分の“ネタ”を増殖させていくのです。
未知との遭遇(?)
人間の潜在意識は恐ろしいもので、“フレーズを探す”というコマンドが打ち込まれると、常にそれを探すモードになります。
“カラーバス(color bath)効果”というのをご存知でしょうか?強く意識していることが、自然に自分の周りに起こったり、現れたりすることを表す心理学用語の一つです。
全くその通りで、使えそうなフレーズに出会うと、不思議なことにそれだけが浮かび上がって聴こえてきます。
つまり、フレーズの方からこちらに歩み寄ってきてくれるような感覚です。こんな非科学的な話は、ちょっと胡散くさく聞こえるかもしれませんが(笑)、実際に私自身も幾度となく体験しています。
自分にとって“使えそうな”フレーズに出会ったら、とにかくそれを貪欲に吸収しましょう!!